勉強サークルとは
○寺子屋ひので(小1~小3)・ひのでラボ(小4~小6)・ひのでゼミ(中1~中3)
<サークルのねらい>
学習面で「特性」があまり見られない子は、教科書に準拠したワークやプリントの演習や学校の宿題を中心に取り組みます。
学習面で「特性」があると思われる子は、まず一緒に活動しその特性を分析します。それを踏まえた上で、学習に必要な認知機能(記憶・言語理解・注意・推論/判断)を組み合わせた脳トレゲーム・ボードゲーム・手作り教具を使ってその子に必要な学習を「楽しさ」を大切にしながら進めます。
○認知機能の強化
学習には土台(認知能力・身体能力)が必要になります。見て・聞いて・覚えて・理解し・推論するなどの認知が育っていないと学習が難しくなります。そこでゲーム感覚で楽しく認知機能を高めることが有効になります。
例)寺子屋ひのでの流れ
<活動項目>
○体幹運動
学習への集中力は姿勢の良さからも現れます。体幹のバランスを5~10分程度体操をすることで整えます。体を動かすことで脳の活性も高め、学習に入っていきます。
○巧緻性の遊び
グラスデコでのお絵描き、合体ロボット、折り紙、などの遊びを通して手や指を動かし、字を書くための手の力を付けます。
○ボードゲーム
・人狼(記憶・言語・推理判断) ・立体四目並べ(記憶・推理) ・短歌を作るカードゲーム57577(言語)
○右脳系ゲーム(主にパソコンを使用)
・計算50(計算・集中) ・積み木脱出(推理・集中)
○手作り教具学習
・かけ算かるた(計算・集中) ・九九巻物(記憶・知覚) ・九九かるた(集中・計算・言語理解)
・ピザで分数(知覚・推理)
○読書
・読書(言語・集中・知覚) ・読み聞かせ(言語・集中・知覚)
<ボードゲームや手作り教材で伸ばしたい力>
○集中や記憶力を伸ばすボードゲーム
DOBBLE
自分のカードのイラストを覚え、同じイラストの名前を言うゲームです。
記憶や言語理解を高めます。
なんじゃもんじゃ
イラストのキャラクターに名前をつけ、覚えておかなければなりません。
イメージ記憶や言語理解を深めます。
○算数の学習への利用
算数の学習に困難がある場合、数字「3」と数詞「さん」具体物「りんごが3個」「3番目」などの数の三項関係が頭の中で出来ていないことがあります。ひのででは目に見える形、具体物を活用して三項関係を統合していきます。
トランプ
トランプには数字の数だけマークの絵が描かれているので、数字と数が一致していることで具体物の数と数字が一目で分かります。
「トランプ10」
A~9までのトランプを使い、足して10になるようにババ抜き、神経衰弱を行います。10になる足し算が素早くできるようになると繰り下がり繰上りの理解が進みます。
教材九九シリーズ
かけ算の九九はつまづきやすく、算数が苦手になるかならないか、大事なところです。耳で聞いて覚えることが多い九九、数字と数詞がごちゃごちゃになって混乱する子もいます。例えば「4」は九九の中で読み方は「よん」と「し」がありますが、4×7を「ししち」と覚えるよりも「よんなな」と覚えた方が間違えが少なくなる子も居ます。
「九九巻物」
かけ算の数と具体物が一致していないと文章題を読んだときに意味を想像することが難しく計算が理解できないこともあります。そこで九九巻物で「数」と「具体物」を一致させながら九九を覚えていきます。「4」の段では一皿4個の餃子、のように具体物と数字を一緒に目で見て理解していきます。
「九九かるた」
例えば16になるかけ算は2×8、4×4、8×2があります。これを取り札として取っていきます。このように覚えた九九をゲームとして友達と競争することで、九九を身につけていきます。
「九九パズル」
視覚が優位な子はかけ算を表など目で見た方が理解が進む場合も。そこで九九表をパズルのようにバラバラにしました。パズルを作り上げることでかけ算と共に割り算の力もつきます。カラー版と無色版で難易度を変えています。
分数もつまづく子が多いところです。分数の数字が具体物と結びつきにくく、計算の意味が分からないことが多いためです。
「ピザで分数」
ピザを色々な分数で分けて、一枚のピザを作ることで分数の意味が理解できます。
1/2を置くと後3個なので1/6を3個で4つに分けられました。
また1/3を置くと残り3個、1/3と1/6で2/6+1/6=1/2になるので、残り2個は1/4が2個、というように目で見て理解を促します。
他にどんな答えがあるでしょう??
1/2と1/4を置くと残り2つ、1/4は1/8が2個なので、4つに分けられます。
計算式にすると1/2+1/4+2/8=4/8+2/8+2/8=1
後は、1/4が4個。と4通りの組み合わせがあることが分かります。
○漢字の学習への利用
漢字を書くことが困難な理由の一つに漢字を「字」というより「絵」のように認識してしまうことがあります。絵として認知する子にとっては、いくつ漢字を書いても正確に覚えることは難しいです。
唱えて覚える漢字
そこで書き順通りに言葉で覚えて書く方法を取り入れています。例えば「窓」は「ウ、ハムが食べたい心」などのように、絵描き歌のように言葉で覚えて書けるように工夫しています。
カラーます
マスに色がついていることで漢字をどの位置に書けば良いのか分かり、バランスが整っていきます。
普通の白マスだと、4マスのどこに書いたら良いのか分からず、4マスの中で偏りが出てしまうことがあります。まずは色マスで青から黄色に、青からピンクに向かって書く、と視覚から理解することでバランスよく書きやすくなります。